放送局ダビングスタジオの更新・イマーシブオーディオ対応化

音空間事業本部  佐竹 康  宮﨑 雄一  崎山 安洋  重冨 千佳子

概要

特番や歌番組など大型番組の音声編集・ミックスを行うテレビ局のダビングスタジオのシステム更新に伴い、9.1.4ch イマーシブオーディオ再生環境の構築と、既存5.1chラージモニターのNES スピーカシステムのオーバーホールを行った。
【9.1.4ch イマーシブオーディオモニター】
フリースタンドで設置された既存5.1ch ミッドフィールドモニターを置き換える形で、9.1.4ch モニター環境を再構築した。リスニングポジションからハイトスピーカまでの天井を一部彫り上げる内装改修を行い、9.1.4ch すべてのスピーカをモニター半径2.5mで球面上等距離に設置。水平面スピーカは、5.1ch (ITU-R BS775-4) と9.1ch(DolbyATMOS) それぞれのフォーマットに準拠した角度にスピーカスタンドを容易に配置替えできるように床面にスタンド脚の受けプレートを設置した。
【AVID S6 コンソール】
AVID S6 の導入に伴い、S6 サーフェスをマウントするコンソールとサイドデスクを製作した。S6 サーフェス内にナレーションブース用のマイクHA のリモートボリュームを実装したり、S6 の可搬型フェーダーモジュールBOX を左サイドデスクに実装して使えるように天板を彫り込んだり、操作性を重視した工夫が施されている。
【5.1ch ラージモニターのNES オーバーホールと音響調整】
NES スピーカ及びパワーアンプのオーバーホールと共に音響調整を行った。バッフルマウントされているラージスピーカの前にミッドスピーカがスタンドが設置されるため、ミッドの筐体がラージ再生時に音響反射面となる。この影響を低減する目的で、ミッドスピーカの天面と背面に柱状拡散体を設置している。

システム
DAW console:AVID S6/5.1ch Monitor(Large):NES211S(T), NES100LFE/
9.1.4chMonitor(Mid):Amphion One18,BaseTwo25(LCR), FlexBase25

改修前
改修前
改修後
改修後
AVID S6 コンソール/ サイドデスク
AVID S6 コンソール/ サイドデスク
9.1.4ch モニターシステム フロントスピーカ
9.1.4ch モニターシステム フロントスピーカ

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