音空間事業本部 河野 恵、廣瀬 大輔、樫村 学、崎山 安洋、出口 公彦
MA
1. STUDIO CONCEPT
TV放送用番組を主体とした音と映像の収録から編集作業まで一貫して行う番組制作技術プロダクション、日テレ・テクニカル・リソーシズ(NiTRo)様のポストプロダクションNiTRo SHIBUYAが2015年4月オープンした。
完全4K対応のオンライン編集4室、MA2室、オフライン編集10室を備えており、オフラインからオンライン・MAまで、ファイルベースワークフローを可能とした、4K・HD制作の一貫作業を実現している。
2. DESIGN CONCEPT「In Display」
4K対応スタジオの表現として、様々なドラマや夢が映し出される" Display "をデザインキーワードとした。アクセスの良いワークゾーンと入口から奥まで見渡せる開放的なパブリックゾーンとに分けた界壁を空間の大きさによってテクスチャーを使い分け、まるで" Display "の中に吸い込まれるような空間が外壁に沿って続いていくようなデザインを考えた。ワークゾーンは機能的で無駄がなく、集中して作業が行える空間とし、パブリックゾーンは開放的で場所を選ばず、自由に過ごせる空間とした。この対比によってON/OFFが切り替えられる居心地の良い空間をデザインした。
スタジオの顔ともなるエントランスホールには、スタジオ空間を構成しているテクスチャーが映り込んだ風景を切り取った" Display "パネルを配置した。NiTRo SHIBUYAに一歩踏み入れた瞬間、そのシンボリックな空間がお客様をお出迎えする。
3. お客様の声
ワンフロア220坪とはいえ変形したフロア平面形状の為、自分たちではゾーニングが思う様にいかず悩んでいましたが、日本音響の担当、河野さんより届けられたゾーニング図面は、十分な広さの明るい開放的なロビーを取りながら、無駄なスペースがなく、4つのオフライン編集室と2つのMA室から直接マシンルームに出入りが出来、また2つのMA室のアナブースとサブコンの並びも理想的な配置でした。そして添えられたエントランスからロビーのパース図はこのフロアの特徴である南側の窓面を活かした素晴らしいイメージで、一目で気に入ってしまい、結果的に全くそのままを採用させていただきました。
日本音響さんだけあって、MA室の仕上がりは格別なものがあり、フロア耐荷重を活かした高い遮音性能と、NESスピーカーとAGSを取り入れた自然な音響特性と緻密な音響調整により、視聴位置を選ばないMAスタジオとしてお客様に好評を得ています。
白を基調とした壁面のテクスチャーの違いが、1日を通して外光の動きと照明光との色調変化により表情を変えていくロビー空間は、ご利用して頂いたお客様から「スタジオを一歩出るとバルコニーに出た様な開放感がある」と、うれしい言葉を頂いております。
ENTRANCE HALL
MEETING
LOBBY
COUNTER
BOOTH
EDIT2
PD
EDIT3 & PREVIEW
EDIT4
LOBBY