音空間事業本部  出口 公彦

Astral Studio

1. スタジオ改修計画

今回の計画は、既設の置型のブースを解体して、通路やストックルーム部分を含めて拡張することを主題として、様々な収録に対応できるスタジオとして生まれ変わらせるという計画である。コントロールルームは既存のままとしているが、アクセスルートを変更して、スタジオの拡張スペースを確保した。既設のブースは、すべて解体撤去し、同時にコントロールルームを含めた空調システム更新も行い、換気設備も整えてダクト方式に変更することにより、スタジオ内及びコントロールルーム内の静けさも確保できている。

Studio
Studio

2. スタジオの特徴

今回の改修では、既存のブースで問題があった上階との遮音について考慮し、完全浮構造(自立型)という構造とした。浮床の上に鉄骨のフレームで天井・壁を構築することで、上階スラブとの接触を避けるとともに、軽くなりがちな浮床への荷重負担も充分にかけることができた。更新を行った空調設備についても、確実に外気を取入れて、熱交換を行いながら換気を行い、給気・排気口を壁に持ってくることで、天井の高さを確保しながら、上階からの音漏れの対策としている。ダミーヘッドを使用した収録をメインに、ナレーション収録等、多目的に使用できる。また、今回の改修で吊りバトンも装備し、マイクアレンジや照明アレンジ等、様々な収録に対応できるようになっている。

Soundlock を新設
Soundlock を新設

3. お客様の声

当スタジオはバイノーラル収録・ナレーション収録を行なっております。
以前のブースでは広さが足りず、思うような音像での収録が出来ませんでしたが、今回の改修により、マイクとの距離が取れるようになり、マイキングの自由度が上がり、ブース内の調音も素晴らしく狙い通りの音が収録出来ています。また多くの声優さん訪れるため、内装にも気を使っていただき清潔感のある落ち着いたもので好評いただいております。

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