TSP 六本木編集センター

音空間事業本部
 出口 公彦, 青木 良江, 崎山 安洋

MA-1

1. 六本木編集センターOPEN

(株)東京サウンド・プロダクション様の本社移転に伴い、麻布富士ビル(地下1F地上3F)に編集5室、MA3室を備えた六本木編集センターが2015年12月にオープンした。

コンパクトな建物ながら、地下1FにMA3+マシンルーム、1FにMA1・2、2Fに編集室1~4+マシンルーム、3Fに編集室5と管理業務オフィスとミーティングルームが配置され、ビル前面に駐車スペースを持ったTV番組の編集作業諸室が凝縮された編集センタービルとなっている。

2.PROJECT MANAGEMENT

今回のプロジェクトは、基本的には既設の編集・MA室の移設として、機材の移設作業等を含めて、共信コミュニケーション(株)様傘下で全体の計画が進められ、非常にタイトなスケジュールでの移設計画で、現行の編集業務を行いながら各室を一定期間クローズして順次移設して行く事が大命題であり、完成した部屋から順次配線作業を行い、機材をセッティングして部屋の中では本番作業、外ではまだ内装工事中と言う様な状況の中、どの部屋を優先にいつから配線、いつ機材を搬入といった工程調整を行いながら内装工事が進捗している中でぎりぎりのタイミングで全部屋の移設作業を行って頂いた。

3. PLANNING & INTERIOR

各階の配置については、各室の必要面積を確保しながら機能的に配置されており、階高の必要なMA室を下層に、編集室関係を上層に計画を進めた。上階は一般事務所用の建物特有の階高を抑えた建物で、各室への換気設備のダクトが梁をくぐることから、その部分を積極的に天井を下げ、必要な機能をデザインとして取込み、部分的ではあるが既存天井よりも高い天井として空間を演出する事で、全体的には圧迫感の無い空間とすることができた。

通路やラウンジには、古材風の板張りを各階共通デザインとして配し、ビル既存の設備や点検口をカバーリングする事で、ビルのイメージを一新することができている。編集室5にはこだわりの仕上も施され、壁一面を黒板とし、従来のクライアント用ソファーではなくダイニングテーブルというアットホームな部屋となっている。MA室は、レイアウト上ブースを直接見られない部屋はモニター対応としているが、音響計画上はガラス窓の特異な反射が無く、各室後壁にAGSを配置して良好な音環境となっている。MA3は、やや広めのスペースとして単独のラウンジスペースを併設し、サラウンド対応としている。

1・2・3Fにはそれぞれにコンパクトなラウンジがあり、リラックスできる空間が確保されており、EXプラスビルの編集センターにも近いという利便性の高い編集センターである。

4. お客様の声

日本音響エンジアリング様に全面的な内装工事をお願い致しました。MAスタジオは、地下1階に1室、1階に2室。広さと天井高の懸念がありましたが、圧迫感をできるだけ感じさせないデザイン・照明プランを考えていただきました。各部屋AGSを設置していただき自然な拡散と適度な吸音で理想的な音響空間になりました。特に1階のコンパクトな2室はリファレンス環境をあわせるためパワーのあるメインスピーカを設置しましたが、崎山氏の秀逸なチューニングもあり素晴らしい音のスタジオとなりました。

2階・3階の編集室フロアーの動線を重視した造りはスタッフに好評です。ハイエンド編集室EDIT-5は「居心地の良さとクリエイティブなアイデアの生まれやすい環境」をコンセプトとし、木目調の落ち着いた雰囲気と右壁全面「黒板塗装」がお客様にも大変好評を得ています。チョークで描ける壁に皆さん驚かれます。例をあまり見ないオリジナリティあふれる部屋に仕上がりました。

ラウンジや廊下を「塗り壁仕上げ」にして頂いたことで、編集室やMA室とラウンジとのメリハリが生まれ柔らかでアットホームな雰囲気が全体を包んでいます。

今回工期が短い中、難しい様々なリクエストをしましたが、柔軟な対応と素晴らしいアイデアを随所で頂きました。お陰様で、弊社スタッフ・お客様からも好評なすばらしいスタジオが出来上がりました。ありがとうございました。

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