音空間事業本部 出口 公彦
1. 概要
東京タワーの既設送信所の、東京スカイツリーへの移転プロジェクトの内装及び電気・空調設備工事を担当させて頂いた。新送信所は、今や東京の新名所となった東京スカイツリー第1展望台の上層階360m地点に位置しており、スカイツリーのオープンを待たずに試験電波を発射、無事に切替えを終了した。通常、送信所は放送局の要でありながら当然の様に機械室然としている。しかし我々が手がける送信所は、スタジオ工事のノウハウを生かし、天吊ダクト式の空調機を床下に収納し、送信機本体へ直接空調を行い、省スペースで効率のいい環境となった。室外機は372m第1展望台の屋上である。電源設備は、幾重にも安全対策された電気回路構成としている。メイン照明には、東北支援(工場が東北)として冷陰極管を採用し、環境と意匠性を備えた「おしゃれな新送信所」が完成した。
2. お客様の声
スカイツリー送信機室工事はNHK、在京TV局ほかがほぼ同時期に施工を行いました。送信機系業者による施工の中、当社の異様な雰囲気の工事が評判?を呼び、工事中からかなりの「見学者」が訪れ、完成後も見たいという希望者は多数おります。居心地の良い空間の中、安定運用できている電気・空調設備を見るたび、満足感がこみ上げてきます。
送信機器室と前室の2室の構成
電源切替盤と共用器室への導波管
室外機置場から第2展望台を望む
【システム】
NEC FBN-15K07SS 送信システム×2 古河C&B・電気興業JV 9面4段2L双ループ・2波共用システム
富士電機75kVA無停電システム 河村電器 2系統受配電システム