音空間事業本部 矢野 辰巳

1. 概要

群馬県前橋市にある前橋工科大学の新実験棟が、昨年9月に竣工した。新実験棟には音響実験室が配置され、当社はその音響実験室の設計から施工までを担当した。

その音響実験室はRCで造られた不整五角形の残響室と、長さ800mmの吸音楔を採用した無響室のカップリングで構成され、多様な音響測定を可能としている。

2. お客様の声

前橋工科大学は地域に根差した工学部6学科の公立大学です。本学は地域産官学共同研究及び専門技術レベルの向上を目指して新実験棟を建設し、そこに残響室―無響室で構成された音響実験室が完成しました。音響透過損失の測定、吸音率測定、インテンシティ法による音響出力レベルの測定など、新JISに対応した実験室となりました。今後、建築の遮音性能向上の一助になることもさることながら多くの企業が活用し、遮音性製品、吸音性製品などの開発が進むことを期待しています。

残響室
残響室

残響室
残響室

無響室
無響室

【仕様】

■残響室 構造RC造 /. 壁・天井350mm(斜め) / 床300mm
暗騒音 : 20dBA 試料開口 : 4m2
■無響室 内部寸法 : 4.5m×3.5m×4.5m 吸音層(吸音楔) : 800mm
暗騒音 : 4dBA 試料開口 : 4m2