音空間事業本部 出口 公彦

Front View

1.HBC新社屋計画

旧社屋に隣接した駐車場スペースに地下1階地上9階建の新社屋計画について、設計段階の遮音計画等の検討から参加させて頂いた。
TVスタジオが2室とニューススタジオ、上階にラジオスタジオが4室と編集室・MA室等が計画された。いちばん大きなテレビ第1スタジオは、外来電波対策を含めて、シールド対策を施している。設計は久米設計様、施工は熊谷組様でご担当されており、弊社は、完全浮き構造のラジオスタジオと編集室の建築音響内装工事を担当させて頂いた。

2.ラジオスタジオの特徴

1〜4スタジオの4室の構成で、スタジオはすべて完全浮構造である。生放送用の1・2スタジオは情報デスクを共有し、並列な配置で道庁を臨む絶好のロケーションになっている。旧社屋にはなかった外の景色が臨めるスタジオになるため、音響的にはやや厳しい部分でもありながら、室形状を工夫することにより2室に跨がる大きなガラス窓を設けて圧倒的に広い視野を確保した。1スタは見学者対応の窓も設けている。
3・4スタジオと編集スタジオは、基本的には録音用のスタジオとしてやや奥まった配置になっているが、各サブには廊下側に大きな窓があり、やはり開放的なスタジオである。各室とも腰下部分に木リブを縦に配した落ち着いたデザインに統一されている。

3.お客様の声

今回、待望だった窓のあるラジオスタジオを実現していただきました。限られた窓向きのスペースに2つのスタジオを並べるので、見える景色は狭くなることを覚悟していましたが、大きな窓を2つのスタジオで共有するような設計にしていただき、空と緑が大きく広がる気持ちの良い空間になりました。スタジオ直下は幹線道路になっており、車両の往来が激しいですが、騒音の影響は感じません。設計段階から関わっていただいたことで、後悔のないスタジオができたと思っています。ありがとうございました。

No.1 SUB
No.1 SUB
No.4 Studio
No.4 Studio
No.4 Sub
No.4 Sub
新社屋外観
新社屋外観

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