音空間事業本部 崎山 安洋 野澤 由香

Front View

1.概 要

2021年4月、朝日放送テレビ様の202号音声中継車が稼働を始めた。制作室と機器室の2室で構成され、発動発電機を車道側に搭載している。制作室は極力天井を高くとり、5.1.4chのイマーシブオーディオの制作環境を実現。CALRECのメインコンソール、YAMAHAのサブコンソールで、スポーツやコンサートライブ等の生中継に対応。機器室はRACKを3本設置し、後方扉から点検可能。2室とも空調は壁掛エアコンとし、制作室弱運転でNC-30。遮音構造は軽量化を図ったが、制作室と外部間の遮音性能はD-40を確保している。コンパクトながら広さのある音響空間となった。

2.お客様の声

音声中継車更新にあたり、今後収録が増えるであろう立体音響5.1.4chサラウンド制作に対応するというコンセプトを立てました。弊社MA室で5.1.4chサラウンドの音響設計を行って頂いたご縁もあり、今回音響設計と音響調整をお願いしました。音声中継車という特殊な環境、当初予定になかった発動発電機の搭載、限られた車体スペースという制約の中でしたが、こちらの希望に沿うように様々な検討・ご提案を頂きました。
今回採用したGenelecのスピーカーの音響調整機能と、外部モニタコントローラ:ヤマハMMP1の音響調整機能も活用し、納得のいく音響調整を行って頂きました。4月よりプロ野球5.1chサラウンド制作等スポーツ中継で運用を開始していますが、サラウンドとステレオの切替も違和感なく、快適な音響空間となり大変満足しています。コロナ禍の中、打合せもままならない時期もありましたが、素晴らしい音響環境が完成しました。関係の皆さまに改めて感謝申し上げます。

システム
  • Main Console : CALREC Apollo 56fader / Sub Console : YAMAHA QL5 /
  • Main Monitor : GENELEC8341+8331+7360
Rear view
Rear view
Sub console
Sub console
Outside view
Outside view

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