音空間事業本部 崎山 安洋、上原 薫
1. リニューアル概要
2010年7月、日本テレビ麹町Gスタジオがリニューアルオープンした。汐留新社屋移転後も麹町Gスタ・Kスタは継続運用されており、特にGスタは高稼働率の日本テレビ最大規模のスタジオである。今回は、照明設備・音声設備更新を含めた大規模リニューアル工事が実施され、当社はスタジオとミキシングルームのリニューアルを担当。副調整室は、通常、主に映像・音声・照明各エリアで構成されるが、日本テレビでは音声エリアがサッシで仕切られ音響的に独立しているのが最大の特徴である。汐留本社でも同様の仕様が継承されている。Gスタでは通常番組から特番まで、数多くの音楽番組の収録が行われているため、今回は音場に主眼をおき、各所吸音仕上工事と、お客様立会いの下スピーカ廻りを中心に微細に音響調整を行った。室内音響調整のみで調整前のRch400Hzのディップも改善され、定位音像も良好となった。
2. お客様の声
今回のGスタのみならず多くの設備更新を手がけてきましたが、音声の場合は良好な作業環境(=部屋)を得られるかが大変重要です。同じ音源や再生装置を使っても、それらが置かれた環境で聴こえ方が変わるということを" 聴き" 落とさない事が良いミキシングへの第一歩だと思います。
システムはデジタル化されても、最終的な音の出口はSFの様に人体にコネクタが付かない限りはアナログですから...(笑)
伝送周波数特性 : Rch調整前後
既存モニター棚 : 吸音性クロス貼り
天井照明BOX : 内部吸音処理
【システム】
Console : Calrec Apollo 64fader / Main SP : Dynaudio M3 /
DAW : Pro tools HD2×2,SONY PCM-3348HR