SUMIDA Cherry Hall

音空間事業本部 佐古 正人

1. コンセプト

最初にオーナー様よりお話を頂いてから2年が経過した時、スタインウェイのコンサートグランドの良いものが入手できそうだ、とのお話を頂いた。また、場所もとある音楽家の方が提供してくれそうだとの事で、この計画が始まった。

5階建てマンション1Fの元事務所スペースであった空間に、30人程度が収容できるピアノホールを計画した。マンションのため、直上と隣室には住居があり、遮音にも考慮が必要だったが、もともと遮音的に有利なRC構造でもあること、さらに21時以降はほぼ演奏は行わないとのことで、隣室に面する壁は2重にして、上階に対しては、天井のみ浮天井とし、それ以外は固定構造とする計画とした。

室内音場に関しては、意匠も兼ねた間接照明を天井部分に設置して、低音域の調整を行っている。壁も吸排湿性もあり、また、高音域の若干の吸音効果も期待して、珪藻土塗り仕上げとして、バランスの良い響きの空間となっている。

2. お客様の声

初めはあまり天井も高くなく、どのような空間になるか心配な部分もありましたが、いざ完成してみると、間接照明が、天井の圧迫感を解消しており、濃い色のフローリングと、珪藻土壁のコントラストも良い空間に仕上がっております。

また、響きに関しても弦などの高音の抜けのよさや、ピアノの低音も飽和せず、いい響きになっていると感じております。