名古屋営業所 加藤 丈晴、稲毛 大輔

1. コンセプト

一戸建ての1階にある既存簡易防音室を、サックスを吹くことのできる遮音性能の高い室に改修した。お客様の要望は、夕方~夜中にかけてサックスを演奏すること、隣家に対する遮音性能の充分な確保で、4畳ほどの省スペース内での計画であった。音圧レベル100dB程度を出すことができるサックスの音を、隣家まで30cm程度しかないことを考慮しつつ、如何にサックスの音を漏らさないかが焦点となった。既存の防音壁の内側に、遮音材を貼り増し、さらに遮音の壁、天井を新たに2層設け、遮音性能の向上を図った。遮音が必然的に弱くなる入口は、2重の防音扉を採用、特に廊下幅が70cmしかないため、防音引戸を取りいれることで、室への出入りと、廊下の通行の安全性を持たせた。遮音測定結果は、防音壁⇔土間の間で、Dr-75、扉⇔廊下の間で、D-50と、計画時目標とした結果が得られた。限られたスペースでの遮音改修工事として成功した例と言える案件となった。

2. お客様の声

サックス購入から1年余り、消音装置装着にも関わらず、大音量が故に日中ですら無意識に呼吸が弱くなり、気持ち良く演奏できないばかりか、良い練習ができませんでした。 現在、変身したその空間は、その高い遮音性能により何時でも気兼ねない演奏を可能にしたばかりか、適度な音響による気持ちよさも味あわせてくれます。気持ちを新たに練習に励みたいと思っています。 日本音響エンジニアリングさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

Sound proof door×2
Sound proof door×2

Plan
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