NOE Asia Pacificの試験設備とサービス

NOE Asia Pacific
Prapaporn Wongbuakaew, Jiratiwat Sinchai, Wachirapong Boonnadee, 高島 和博

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1.はじめに

日本音響エンジニアリングの音響技術とサービスをさらに多くのお客様にご提供するために、タイ・バンコクに子会社NOE Asia Pacific(以下NAP)を2018年1月に設立、4月より営業を開始しました。
NAPは日本音響エンジニアリングの代理店として、日本音響エンジニアリングの製品を、タイをはじめとする東南アジア・南アジアのお客様にご提供します。同時に、これまでは日本のみで実施していた受託測定やコンサルティングをはじめとする技術サービスをタイで実施することを目指し、タイの事務所内のスペースに小規模ながら試験設備を導入してまいりました。これまでに設置した装置の試験運用、スタッフのトレーニング、日本の設備との相関の確認等、受託を行うための準備を行ってきました。今回はこの紙面をお借りして設備とサービスの概要をご紹介いたします。

2.NOE Asia Pacific の設備とサービス

これまでお客様にも提供してきた特色ある音響測定機器を導入し、お客様のご期待に応えられるよう体制を整えています。これらの機器は技術サービスの提供の他に、お客様へのデモ機としても活用しています。

また、ご紹介する機器やソフトウェア以外にも、当然のことながら騒音計等の基本計測機器を備えており、幅広い音響エンジニアリング業務に対応致します。


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【吸音・遮音測定システム AbLoss】
NAPには自動車向けの防音材の性能評価のデファクトスタンダードであるAbLossを導入しました。

AbLossは9m3の残響室と半無響室を利用し、小型のサンプルで残響室法吸音率と音響透過損失の測定を可能とするシステムです。室の形状や測定システムはこれまで日本をはじめタイやインドのお客様に導入頂いたものと同様で、測定データに高い互換性があります。

【全方位音源探査システム Noise Vision】
直径20cmの球形センサー(球バッフルマイクロホンアレイ)に31個のマイクロホン、12個のカメラを備えた全方位型の音源探査システムです。自動車の車室内の静粛化のための音源探査システムとして開発したものですが、現在では工場騒音対策の立案のためのデータ収集等まで幅広い用途に活用実績があります。

【垂直入射吸音率測定システム WinZacMTX】
40mmΦの小型のサンプルで吸音率の評価ができる、音響管(インピーダンスチューブ)を利用したシステムWinZacMTXを導入しました。吸音材開発段階の基礎データの収集からシミュレーションの検証用等、幅広い用途にご利用できます。

【手のひらサイズの音響カメラ SoundGraphy】
Noise Visionと見た目は似ていますが、センサーを片手で持ちタブレットPCでリアルタイム動作させることができる小型軽量の音源探査システムです。騒音計感覚で利用でき、工場設備の日常点検や品質管理に向いています。

【音響材料特性予測ソフトウェア STRATI-ARTZ】
防音材の吸音特性・遮音特性の予測ができるシミュレーションソフトウェアです。STRATI-ARTZの利用だけでなく、予測に必要となるパラメータの測定サービスも日本音響エンジニアリングと協力してご提供致します。

3.おわりに

NAPの設備をご紹介いたしましたが、これ以外にも防音室や無響室等の音響実験設備や、工場の騒音対策、音響コンサルティング、フィールドでの音響測定等のサービスもご提供します。

NAPのオフィスおよびラボは、バンコク中心から7kmほど離れた場所にあります。市内中心を走るBTSと呼ばれる高架鉄道のエカマイ駅から徒歩約10分のロケーションです。バンコクにお越しの際にはぜひお立ち寄りください。