室内音響シミュレーション
音の反射経路や音圧分布状況の可視化、各種音響物理指標を予測する室内音響シミュレーション
設計段階で室内の音の響きや音響障害をチェックするためにもコンピュータシミュレーションは有効な手法のひとつです。
私たちは、自社開発の室内音響設計支援ソフトウェア「RIMAGE」により、室内音場を検討しています。このソフトウェアは幾何音響理論に基づく虚像法を用いており、音楽ホールなどの空間において、任意の客席位置に到達する反射音の時系列応答を計算することで、エコーなどの音響障害の確認、反射経路・音圧分布状況の可視化、明瞭度など各種音響物理指標の予測が可能で、設計時に室内の音の響きを数値で評価することができます。


可聴化シミュレーション
ホールなどの室内がどのような響きで聴こえるのか、居室内では騒音がどのように聞こえるのかは数値だけではわかりにくいものです。そこで、弊社のデジタル信号処理技術によって、設計段階で、あるいは実際にその場所に居なくても現場の音を可聴化することができます。

マルチチャンネル立体音場シミュレータ
「Symphony」

2チャンネル音場再現システム「OSS」
可聴化シミュレーション -参考例-
吸音材が施工されていない大きなエントランスホールなどで「響き過ぎて館内アナウンスが明瞭に聞こえない」ということがあります。そこで、事前に可聴化シミュレーションを行うことでアナウンスの明瞭性を聴感により確認することができます。
響きの長い室の反射音を計算する際、反射音の次数を大きくしないと精度の良いシミュレーションができませんが、反射音の次数を変えたときの音線の密度がいかに違うかを示します。反射音の次数が3次のときに比べ18次の方が音線の密度が高く、床・壁・天井にまんべんなく音線が当たっているのがわかります。弊社のシミュレーションソフトではこのような高次の反射音を計算することが可能です。
(計算のために仮に想定したエントランスホールの大きさ:W29m×D12m ×H7.5m)
![音線図[反射次数が小さい]](/business/images/architectural-acoustics/consulting/ra-simulation/img/pd2_08_05.jpg)
反射次数3次で160msecまで計算した音線図
![音線図[反射次数が大きい]](/business/images/architectural-acoustics/consulting/ra-simulation/img/pd2_08_06.jpg)
反射次数18次で160msecまで計算した音線図
波動音響シミュレーション
波動音響理論を基礎として定式化される境界要素法を用いて、スタジオの調整室、試聴室などの小空間の音場をシミュレーションし、低音域の固有振動モードを予測して音圧のピーク、ディップを改善の検討を行っています。境界要素法は一般的に周波数領域で解析されることが多く、低周波の定常音場解析に有効な方法です。素材の音響特性のデータベースの活用や、現場での壁面の音響特性の実測値を用いることで精度良い解析を実現しています。
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