
音響心理評価実験では、ある音を聞いたときに人はどのような印象を受けているのか、という主観的な側面を評価します。評価実験で得られた結果は統計処理を用いることで、その傾向を定量的に把握することができます。当社では目的に応じた実験手法の提案から、音源の加工・作成、聴感実験システムの提供、実験の実施、結果の分析までトータル的にサポート致します。
色々な業界で静粛性が製品の付加価値として認められるにつれて、製品開発における騒音対策の重要性がこれまで以上に増してきております。しかしながら開発コストの低減や軽量化といった理由から、単純に遮音性能を高めるだけのような対策が困難になってきております。そこで注目されているのが主観的評価に基づく騒音対策です。
これまでの騒音対策は、騒音レベルのような物理量のみで評価を行ってきましたが、同じ騒音レベルの音であっても、うるさいと感じる音もあれば、それほど気にならない音もあります。さらに、心地よい音、嫌いな音といった、物理量では表現しづらい主観的な印象もあります。このようなことから、物理量に基づく騒音対策に加えて、これらの主観的評価を製品開発に取り込むことが重要になってきています。
音響心理評価実験では、被験者に実際に音を聞いてもらい、その主観的印象を評価します。主観的印象は個人によって異なりますが、多くの被験者から回答を得ることにより、信頼性の高い結果を得ることができます。
音響心理評価は、様々な分野において、音の設計・開発の指針を決定する上で重要な役割を果たします。たとえば騒音対策の場で、「騒音レベルは十分に小さくても不快に感じる」場合、心理評価により、多くの人が「気にならない音」となる傾向を把握できれば、具体的な騒音対策の設計方針に活用することが可能になります。これはオーバースペックを防ぐという点でも有効になります。
また、自動車の車室内では、騒音レベルは同じでも音色などにより音の印象が変化します。走りを重視する(スポーティな)車では単に静かであれば良いのではなく、「スピード感のある音」など付加価値として音をデザインするという傾向もみられます。
このようにターゲット層を対象とした心理評価実験は、音のデザイン・開発の現場においても大いに役立たせることができます。
